米軍のB52爆撃機、南シナ海を飛行 中国との緊張高まる中
ワシントン(CNN) 米太平洋空軍は18日までに、B52爆撃機2機が16日、南シナ海で領有権が争われている島の近くを飛行したと明らかにした。
声明によると、米領グアムを拠点とするB52Hストラトフォートレスが、南シナ海付近で「通常の訓練任務」に従事した。インド太平洋軍が2004年3月から続けている「継続的爆撃機プレゼンス作戦」の一環だという。
国防総省はB52がどの島の近くを飛行したのか明らかにしなかったものの、最近はスプラトリー諸島をめぐる緊張が高まっている。
米国は南シナ海で定期的に航空機を飛行させているが、こうした航空機が人工島や軍事施設のある一帯に近づくことに対し、中国政府は特に神経をとがらせている状況だ。
太平洋空軍は16日の作戦について「国際法や、自由で開かれたインド太平洋地域を目指す米国の長年の取り組みに沿ったもの」だとしている。
アジア・太平洋地域の安全保障を担当するシュライバー国防次官補は記者団に、「中国はこうした拠点の一部の軍事化に成功しており、その行動は積極性を増している」とし、米国として適切な対応を試みているところだと説明した。
シュライバー氏は現在、マティス国防長官に同行してアジアを歴訪中。国防総省の高官によれば、中国国防相はマティス氏と会談することに同意した。米中の国防相会談は先日予定されていたが、米国の対中制裁などをめぐる摩擦で中止となった経緯がある。