ラスベガス銃乱射 撃たれた警備員が当時の様子語る
(CNN) 米ネバダ州ラスベガスで起きた銃乱射事件で、銃撃開始前にスティーブン・パドック容疑者の滞在先ホテルの部屋に近づき撃たれた警備員が18日放送の番組で事件の夜について初めてテレビで発言した。ドア越しに撃たれる前に「ドリルのような音」が聞こえたとしている。
警備員のカンポス氏は1日、パドック容疑者がホテル32階の部屋から野外コンサートの観客に向けて銃撃を開始する数分前に撃たれ、負傷していた。パドック容疑者は観客58人を殺害、500人近くを負傷させ、米現代史上最悪の銃乱射事件となった。
カンポス氏は番組の中で、容体は回復していると言及。「少しずつだが確実に、日ごとに良くなっている。精神的にも身体的にも回復しているところだ」と述べた。
カンポス氏は事件当日、ホテルの廊下を警備していたところ、32階のドアを点検するよう指示された。32階に向かうため階段を使用したものの、バリケード封鎖されたドアを通過することができず、エレベーターを使わねばならなかった。
カンポス氏は警備担当に電話し、ドアが閉鎖されていることを報告。ドリルのような音が聞こえたのはその時だった。付近で作業をしている人がいるのかと思ったという。
カンポス氏は「歩いていくと矢継ぎ早に銃撃音が聞こえた」と、落ち着いた口調ながらも神経質そうに振り返った。「私はまず隠れた。焼けるような感覚があった。ズボンの裾を上げると血が見えた」
パドック容疑者がドア越しに発砲し、カンポス氏の右太もも上部に当たっていた。
カンポス氏はドア口に隠れながら、ドアを調べるよう呼ばれたホテルの技術者に注意を促し、「隠れろ」と叫んだ。同じく番組に出演したこの技術者は「彼の言葉がなかったら、私も撃たれていただろう」と述べている。