太平洋の島国ツバル、初のATMがお目見え 祝賀ムードに
(CNN) 太平洋に浮かぶ楽園ツバル。豊富な珍しい魚と色とりどりのサンゴ礁に囲まれ、世界で最も隔絶した場所にある国の一つだ。
オーストラリアとハワイの間に位置するこの国はあまりに孤立していることから、地元住民も旅行者もこれまで、すべての取引を現金のみで行ってきた。
このため、今月15日にツバル初の現金自動出入機(ATM)をお披露目した際は、盛大な祝賀ムードに包まれた。
主要な島フナフティに設置されたATMの1台の前に当局者が集まり、テオ首相は「重要な節目」を称賛。地元の要人に囲まれながら巨大なチョコレートケーキを切り、新しいATMを国内に披露した。
ATMを運用するツバル国立銀行のテオ総裁は、人口約1万1200人のツバル国民に「経済的な力を与える扉を開く」「偉大な成果」であり、「画期的な転換」だと語った。

テオ首相(右から2番目)や要人がATMの設置を祝う様子/Mario Tama/Getty Images/File
ツバルは世界最小規模の国で、九つある小島の合計面積は約25.8平方キロに過ぎない。
訪問者も多くなく、政府のデータによれば、2023年にツバルを訪れた観光客は3000人あまりだった。
空港はフナフティに1カ所あり、太平洋の隣国フィジーから週数便が就航するのみ。着陸機がいない時間帯、滑走路は地元住民がラグビーからサッカーまであらゆる活動を楽しむ遊び場になる。