仏高速列車TGV、欧州鉄道の新時代を切り開く

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(CNN) チェコの首都プラハからそう遠くない田舎にある巨大なループ状の線路の上を白い列車が高速で何度も周回している。

上空から見ると巨大な鉄道模型のように見えるが、この設備は決して遊びのために使用されているわけではない。ここは公共の線路以外で新型車両の試験走行を集中的に行える、欧州でも数少ない列車の試走専用施設の一つだ。

この無名の白い列車は6カ月間、この線路上を最高時速200キロで何度も周回し、技術者たちがこの列車の性能のあらゆる面を監視する。

一方、別の列車がオーストリアの首都ウィーンに送られ、欧州唯一の専門的な気候試験センターで、マイナス20~40度の低温下で走ったり、激しい雪や氷を浴びたり、最大風速約44メートルの風洞(人工的に風を発生させるトンネル形の装置)を通過するなどの試験が行われる。

なぜこれが重要なのか。それはフランス国鉄(SNCF)にとって、これは新時代の幕開け、つまりSNCFが運行する高速列車TGVの再起動を意味するからだ。

この高速列車TGV(最高時速320キロ)の最新モデルは、2年以上にわたり限界までテストされた後、2024年に乗客の輸送を開始する。

またこれはフランス以外の国にとっても重要なことだ。というのも、この最先端の2階建て列車は、パリ―リヨン間、パリ―ミラノ間を皮切りに、フランス国内外の高速線で運用されるからだ。

現在発注されている115両のうち15両は25年から現在パリ―ミラノ線を走っている古いTGV車両と交代する。現在SNCFは、このパリ―ミラノ線でイタリアの鉄道会社トレニタリアとの激しい競争にさらされている。

また残りの車両は、パリ―リヨン間のパリ南東線を走る1980年代と90年代に製造された古い車両と交代する。新型車両の数が増えるに従い、徐々に他の路線にも導入する予定だ。

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