過去1200年で最も早かった日本の桜、生態系脅かす気候変動の兆候と専門家

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鮮やかに咲いた桜の枝にとまる1羽の鳥(3月23日撮影)/Charly Triballeau/AFP/Getty Images

鮮やかに咲いた桜の枝にとまる1羽の鳥(3月23日撮影)/Charly Triballeau/AFP/Getty Images

植物や昆虫はそれぞれの種類によって違うペースで温暖化に反応し、生命サイクルの同調がかき乱される。かつては毎年春になると同時に成長していたが、昆虫の準備が整う前に花が咲いたり、その逆になったりする。その結果、「昆虫が植物から十分な量の餌を確保できなくなり、植物は(繁殖のために)必要な量の花粉を運んでもらえなくなるかもしれない」(タイ氏)

2009年の調査報告によれば、植物や動物の中には気候変動の影響を逃れるために、標高の高い場所や高緯度の場所に移動した個体群もある。だが気候変動の影響で天候はますます予想がつかなくなっており、生態系の順応は難しくなっている。開花は全般的に早まりつつあるものの、予想できない異常気象の影響で、依然として年ごとの変動は大きい。

「生態系はそうした大きな変動に慣れていない。この変動は多大なストレスを生じさせる」「生産性が減退し、将来的には生態系が崩壊するかもしれない」とタイ氏は予想する。

今年は米首都ワシントンの桜の開花も1週間ほど早かった。気候変動の影響は桜の花だけにとどまらない。タイ氏は「ほかにも多くの植物で生命サイクルの変動が起きている。生態系の安定にはさらに大きな影響が及ぶかもしれない」と話している。

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