米パイプライン運営会社、ハッカーに身代金払う 情報筋
ワシントン(CNN) 米石油パイプライン大手コロニアル・パイプラインがランサムウェア(身代金ウイルス)によるサイバー攻撃を受けた事件で、同社が攻撃を仕掛けてきた集団に支払いを行ったことがわかった。事情に詳しい人物2人がCNNに明かした。
別の情報筋2人によると、ハッカー集団「ダークサイド」は500万ドル近い身代金を要求していた。同社が支払った金額は不明だという。
身代金の支払いはブルームバーグ通信が最初に報じた。
サイバー・インフラ安全局(CISA)のウェールズ長官代行は13日、「身代金が支払われたかどうか、また仮に支払われたとしてその金額、時期について何も知らない」と述べた。バイデン大統領も身代金の支払いに関する問いかけにコメントしなかった。
同社は身代金の支払いについて繰り返しコメントを避けてきた。
同社の対応に詳しい人物によると、同社は民間のサイバーセキュリティー専門家や政府当局者の支援を受けて、奪われた最も重要なデータを取り戻すことができた。少なくとも一部のデータはハッカーからではなく、ハッカーが盗んだ情報の保存に利用した米国内の中継サーバーを利用して取り戻したという。
ブルームバーグによると、同社は身代金を支払ったものの、ダークサイドから提供された復号ツールが機能しないと発覚。その後外部のセキュリティー会社や当局者の支援でバックアップデータにアクセスできたという。