世界一静かな部屋、マイクロソフトの「無響室」を体感する

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無響室の中で製品の発する音をテストする様子

無響室の中で製品の発する音をテストする様子

室内は繊維ガラス製のウェッジ(くさび)を床と天井、壁に配置して音波を遮り、反響を防ぐ。床には音を吸収する懸垂ケーブルが格子状に張り巡らされている。設計から計画、建設までには1年半以上を費やしたという。

こうして完成した無響室の騒音レベルはマイナス20.3デシベル。つまり、人の聴力の限界とされる0デシベルより、20.3デシベル低い。これと比較して、静かな室内で聞こえる静かな呼吸音は10デシベルの大きさになる。

マイクロソフトの無響室は2015年、ギネス・ワールド・レコードで世界一静かな場所に認定された。

それまで世界一だった米ミネソタ州ミネアポリスのオーフィールド・ラボは、マイクロソフトと違って一般に公開されているため、ちょっとした観光スポットになっている。

無響室は主に、さまざまな製品が出す雑音や音響の検査に使われる。マイクロソフトはマイクやヘッドホンといった音響機器の検査や、キーボードやマウスなどのコンピューター機器から出る音を分析するために利用している。

無響室の中で過ごした時間の「世界記録」は存在しない。それでもオーフィールドには、世界記録に挑戦したいという人からの問い合わせが後を絶たないという。

マイクロソフトのゴパル氏によれば、無響室に入った人の最長滞在時間は約55分。「30分ほど中にいられた人も数人はいたが、わずか数秒で出してくれと頼む人もいた」という。

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