「歌う犬」は生きていた 絶滅と思われた野生の個体、高地に生息

ニューギニア島の高地に住む「ハイランド・ワイルド・ドッグ」は、生息地が失われたり、野犬と交わったりして絶滅したと考えられていた/New Guinea Highland Wild Dog Foundation

ニューギニア島の高地に住む「ハイランド・ワイルド・ドッグ」は、生息地が失われたり、野犬と交わったりして絶滅したと考えられていた/New Guinea Highland Wild Dog Foundation

(CNN) 独特な声の遠ぼえで知られる超希少種の犬「ニューギニア・シンギング・ドッグ」。野生では絶滅したと思われていたこの犬の仲間がニューギニア島に生息していることが分かったという調査結果が、8月31日の米科学アカデミー紀要(PNAS)に発表された。

シンギング・ドッグは現在、保護施設や動物園で約200頭のみが飼育されている。しかしいずれも1970年代に捕獲された野生の犬たちの子孫で、新しい遺伝子がないことから近親交配が進んでいた。

野生の個体は半世紀にわたり目撃されていなかったが、2016年になってインドネシア領のニューギニア島西部の高地で、探検隊が野生の犬15頭を発見。探検隊は2年後に再び同地に入り、この「ハイランド・ワイルド・ドッグ」がシンギング・ドッグの祖先かどうかを調査した。

この犬は2016年にインドネシア領のニューギニア島西部の高地にあるグラスベルグ鉱山で見つかっていた/Courtesy James McIntyre
この犬は2016年にインドネシア領のニューギニア島西部の高地にあるグラスベルグ鉱山で見つかっていた/Courtesy James McIntyre

このうち3頭の血液から採集したDNAを調べた結果、遺伝子配列が他のどんな犬種よりも互いに似通っていることが判明。遺伝子配列は完全には一致しなかったものの、ハイランド・ドッグは野生のニューギニア・シンギング・ドッグだと確信した。差異があるのは物理的に数十年間離れていたことと、飼育種に元々あった遺伝的な多様性が近親交配の影響で失われた結果と捉えられている。

ニューギニア島は世界で2番目に大きい島で、東部はパプアニューギニア、西部はインドネシア領のパプアとして知られる。高地に生息する野生の犬はパプアニューギニア中央州の標高約2100メートルの地点で1897年に発見されたが、その後生息地が失われたり、野犬と交わったりして絶滅したと考えられていた。

サンディエゴ動物園によると、シンギング・ドッグは関節や脊柱(せきちゅう)が極めて柔軟で、猫のように高い所に飛び乗ることができる。独特の鳴き声は、ザトウクジラの歌に似ているという。

研究チームは、いずれハイランド・ワイルド・ドッグとニューギニア・シンギング・ドッグを交配させ、真のニューギニア・シンギング・ドッグを誕生させたいと話している。

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