独警察、ピンクフロイド創設メンバーを捜査 コンサートの風刺的演出でナチスの衣装着用

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今月17日、ベルリンの会場でパフォーマンスを披露するロジャー・ウォーターズさん/Frank Hoensch/Redferns/Getty Images

今月17日、ベルリンの会場でパフォーマンスを披露するロジャー・ウォーターズさん/Frank Hoensch/Redferns/Getty Images

(CNN) ドイツの警察は27日までに、英国のロックバンド、ピンクフロイドの創設メンバーとして知られるロジャー・ウォーターズさんに対する犯罪捜査を開始した。ウォーターズさんが先週、ベルリンで開催したコンサート2公演でナチス・ドイツの制服に似た衣装を着て登場したためとしている。

ウォーターズさんが問題の衣装を着て現れたのは、今月17、18日のコンサートでピンクフロイドの1979年発表のコンセプトアルバム、「ザ・ウォール」の楽曲を演奏した際のこと。同アルバムの中で主人公に設定されている人物は、自らがファシストの独裁者だという幻覚を見る。ウォーターズさんはこの風刺的なパフォーマンスを自身のソロコンサートの一部として、少なくとも30年間取り入れている。90年にベルリンで行った有名なライブでのパフォーマンスもその一つだ。

ウォーターズさんのパフォーマンスを受けてドイツ政府が犯罪捜査を立ち上げるのは今回が初めて。

ベルリン警察の広報担当はCNNの取材に答え、当該の2公演のパフォーマンスに絡み、ウォーターズさんに対して扇動の容疑で捜査を行っていることを確認した。市民から寄せられた動画や画像が捉えた当時のウォーターズさんの外見は、憎悪を扇動する違反の基準を満たしているという。

またベルリン警察はCNNに宛てた声明で、当該の衣装の文脈がナチス政権の暴力と独裁的な支配を容認、美化、正当化しかねないものだとの認識を示唆。犠牲者の尊厳の侵害にもつながるため、公共の平和を乱すことになると主張した。

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