キログラムの測定方法130年ぶり変更提案 国際原器、引退へ

白金イリジウム合金製のこの原器は1889年以来、パリで厳重に保管されてきた/Courtesy of BIPM

白金イリジウム合金製のこの原器は1889年以来、パリで厳重に保管されてきた/Courtesy of BIPM

ロンドン(CNN) フランス・パリにある国際キログラム原器、通称「ル・グランK」は100年以上の間、1キログラムの正確な重さを定義してきた。

白金イリジウム合金製のこの原器は1889年以来、パリで厳重に保管されてきた。各国はこれを複製してそれぞれの基準とし、パリの原器に合わせて調整を行っている。

しかし16日に開かれる国際度量衡総会で、国際単位系(SI)の定義改訂提案に関する投票が行われ、重さの定義が変更される見通しとなった。

英国の原器を保有する国立物理学研究所(NPL)によると、改訂の提案は、「ダメージや環境要因の影響」を受けて長年の間に原器の原子が失われ、質量が減ったという理由による。

ル・グランKが各国の原器と比較されるのは40年に1度のみ。このため測定が不正確になる恐れもある。変化する質量はまつげ1本程度の重さでしかないものの、その影響は大きい。

提案は総会で了承される見通しで、キログラムの定義は変更され、国際キログラム原器は引退することになる。

新しい定義はプランク定数がベースとなる。NPLによれば、これは自然界に存在する定数で、本質的に安定した性質をもつ。

キログラムの値は不変だが、定数を使った定義に変わることで持続的な安定性が保証され、将来的には質量測定の精度をさらに高めることが可能になる。

プランク定数は粒子と波数の挙動を原子スケールで表すもので、メートル、キログラム、秒の3つの単位で構成される。秒とメートルは光速によって測定・定義されることから、修正されたプランク定数はキログラムの定義に利用できる。

提案が了承されれば、新定義は来年5月20日の世界計量記念日から施行される。

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