豪州沿岸で発見の歯の化石、2500万年前の巨大ザメのものと判明

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2500万年前に生息していた巨大ザメの歯の化石/Museum Victoria

2500万年前に生息していた巨大ザメの歯の化石/Museum Victoria

(CNN) オーストラリア南西部ビクトリア州の沿岸の岩壁でアマチュアの化石愛好家が3年前に発見した多数の歯の化石について、専門家がこのほど、2500万年前に生息していた巨大ザメのものであることを確認した。

この巨大ザメは、現在は絶滅したとされる「カルカロドン・アングスティデンス」と呼ばれる種。成体の全長は約9メートルと、ホオジロザメの2倍に達する。見つかった歯の化石の長さは約7センチだ。

ビクトリア州の博物館を運営するミュージアム・ビクトリアの古生物学者で、化石が見つかった場所の発掘作業を指揮したエーリヒ・フィッツジェラルド氏によれば、同一のサメの個体に属するこれらの歯の化石は、古生物学史上最も珍しい部類の発見だという。

サメの歯は再生が可能で、多い時には1日1本のペースで生え変わる。分解されにくいこれらの歯が化石となって見つかること自体は普通だが、1匹のサメから何本もの歯の化石が得られるのは極めてまれだとフィッツジェラルド氏は語る。

2017年12月に行った発掘作業では、引き潮の間の20分で40を超えるサンプルを掘り当てた。作業員らの粘り強さといくらかの幸運がもたらした成果だったとフィッツジェラルド氏は振り返る。

この時の発掘では複数のカグラザメの歯も見つかった。研究者らは、死んだカルカロドン・アングスティデンスの肉を、体の大きさではるかに下回るこれらのカグラザメが食べていたと考えている。

ミュージアム・ビクトリアの古生物学者、ティム・ジークラー氏は声明で「カグラザメは今もビクトリア州の沿岸に生息し、クジラなど他の動物の死骸を食べて生きている。今回の発見は、そうした生態が数千万年前から続いてきたものであることを示唆する」と述べた。

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