日食の観察で網膜に三日月形の傷、NYの女性の症例

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補償光学の技術を使ってとらえたペインさんの網膜の画像

補償光学の技術を使ってとらえたペインさんの網膜の画像

そこで友人の紹介で、日食を観察してから2日後に、ニューヨークのマウントサイナイ病院を受診。そこで眼科の専門医を紹介され、太陽光によって網膜に障害が起きる日光網膜症と診断された。症状は両眼にあったが、左目の方が重度だった。

医師は補償光学と呼ばれる技術を使った装置でペインさんの両眼の画像診断を行い、損傷の様子を調べた。その結果、光受容体の細胞に三日月形の損傷があることが分かった。

「日食の間の太陽の形と、光受容体の細胞の損傷痕には確かな一致が見られた」と医師は話す。

視界の中で暗く見える部分の形をペインさんに描いてもらったところ、ニューヨークでこの日に観察された日食の形と一致していたという。

補償光学は軍がレーザー光線の照準を合わせる目的で開発した技術で、望遠鏡にも応用され、今では網膜の光受容体の細胞を調べる装置にも使われるようになった。

従来は、ガラスのスライドを使って顕微鏡で調べなければ、これほど詳細な観察は不可能だった。

日光網膜症の治療法は存在しない。症状は改善することもあれば悪化することもあるが、完治することはない。

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