三菱自動車、中国での生産終了へ
香港(CNN) 三菱自動車が中国での車両の生産を打ち切る方針であることが26日までに分かった。外国の自動車メーカーが世界最大の自動車市場から撤退する最新の兆候となる。
数週間にわたって臆測が続いた後、三菱自動車は24日、現地生産を段階的に縮小し、中国本土での合弁事業から撤退することを確認した。
同社は声明で、販売が落ち込む中、競争の激しい市場での戦略を根本から見直すことを決断したと述べた。
具体的には電気自動車(EV)への移行が予想以上に加速したこと、顧客によるブランドやセグメントの選択に著しい急変が見られたことなど、環境の変化を受けて過去2~3年で販売の落ち込みに見舞われていたとした。
今後三菱自動車は、合弁会社の株式を提携する広州汽車集団に譲渡する。EVの生産拠点は広州汽車が引き続き使用する。2012年に立ち上げた合弁事業は、広州汽車が単独で保有することになる見通し。
三菱自動車は再編の結果、24年3月期連結決算で関連費用243億円の特別損失を計上する見込みだとした。
同社はこの日、この件とは別に仏ルノーが設立するEV部門のアンペアに最大2億ユーロ(約320億円)出資すると発表した。欧州市場での事業に一段のテコ入れを図るとみられる。