ウクライナ国防省の高官、57億円の横領容疑で逮捕

東部バフムート近郊で戦闘任務にあたるウクライナ軍の戦車=8日/Kostya Liberov/Libkos/Getty Images

2023.12.24 Sun posted at 10:34 JST

(CNN) ウクライナ保安局(SBU)によると、同国国防省の高官が砲弾の購入契約に絡み、15億フリブナ(約57億円)を横領した疑いで逮捕された。

SBUによれば、容疑者は昨年12月に貿易会社との間で砲弾購入の契約を結んだ。一方でその後、同じメーカーから直接、より好条件で砲弾を購入する契約が成立した。納期が短縮され、コストも削減できる内容だった。

ところが容疑者は最初の契約を継続したため、仲介した外国の関連会社に代金15億フリブナが振り込まれた。

国防省の報道官は、砲弾が納品されなかったため、この契約を打ち切って返金を求める措置が検討されていると述べた。

SBUは、容疑者の不法行為を裏付ける文書を発見したと発表した。裁判で有罪となった場合、最大で禁錮15年の刑が言い渡される。

ウクライナのゼレンスキー大統領は9月、国防省で相次ぐ汚職事件への新たな対応が必要だとして、レズニコウ前国防相を解任。後任には国有財産基金総裁のウメロウ氏が起用された。

CNNは10月、米国がウクライナに対し、汚職対策を強化するよう求めていると伝えた。米当局者らは対ウクライナ経済支援の一部について、改革の進展を条件にする方針を示した。

ウクライナの欧州連合(EU)加盟交渉でも、汚職対策の強化が条件になっている。ゼレンスキー氏は今月の訪米で、汚職問題に取り組む姿勢を強調していた。

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