(CNN) 日本海に展開する米空母「ロナルド・レーガン」にロシアの爆撃機2機が接近し、米海軍が戦闘機を発進させてロシア軍機を先導した。米国防当局者が明らかにした。
米当局者によると、ロシアの爆撃機「TU95」2機が29日、日本海でロナルド・レーガンから約130キロの空域を飛行したため、米海軍の戦闘機「F/A18」が発進した。危険と認識される事態ではなく、ロシア軍機は問題なく飛行を続けたとしている。
米海軍第7艦隊が展開するインド洋東部から西太平洋にかけての海域には、日本を拠点とするロナルド・レーガンに加えて、セオドア・ルーズベルトとニミッツの空母2隻が新たに配備されていた。
海軍は作戦に関する詳細を公表していないものの、米軍の展開には明らかに北朝鮮への圧力を強める狙いがある。同時に、この地域で勢力の拡大をうかがうロシアと中国に対する牽制(けんせい)にもなる。
ロシアはこの数カ月、朝鮮半島上空で爆撃機を飛行させ、中国や米国に対してロシアの存在を印象付けていた。
米軍やロシア軍の戦闘機が公海上空を飛行する外国機をインターセプトするのはよくあることで、たいていの場合は、双方とも安全にプロ意識を持った対応を行う。
ただ、6月には、ロシアの戦闘機Su27がバルト海上空で米空軍の偵察機RC135に異常接近する事態も起きていた。
米軍は安全性に欠ける飛行だったと指摘した。一方、ロシア側は米軍の偵察機2機がロシア国境に接近したことを受けて、ロシア機がインターセプトしたと反論している。