ニューヨーク(CNNMoney) 巨額の賞金が当たる米国の宝くじ「パワーボール」で、マサチューセッツ州の女性が1回の当選金としては同国史上最高額となる7億5870万ドル(約830億円)を当て、24日に記者会見して喜びを語った。
幸運の主は医療機関に勤務するメービス・ワンジクさん(53)。マサチューセッツ州の小売店で23日にパワーボールを購入し、同日夜、職場で帰り際に番号をチェックして当選を知った。同僚が当選を確認し、急いで当選券の裏に署名するように促した。「車を運転するどころではなかった。何も手につかなかった」といい、心配した同僚が自宅まで送って行ったという。
ワンジクさんは高額当選を受けて引退を早めることを決め、早速上司に電話して「もう戻らない」と伝えた。24日の夜は当選祝いに何をするかという質問には、「ただベッドの中に隠れる」と笑いを誘った。
ワンジクさんが宝くじを購入した店の経営者は、当選くじの販売で得る手数料5万ドルを慈善団体に寄付すると表明した。
米国では宝くじの当選金は課税対象になる。高額所得者の税率は39.6%。
また、7億5870万ドルという金額は、30年にわたって毎年一定額を受け取ることを選んだ場合の額で、ワンジクさんの場合、全額を一括して受け取る方を選んだため、金額は4億8050万ドルになる。
今回のパワーボールではほかにも6人が200万ドルを、34人が100万ドルを当てた。
パワーボールは6個の数字を選んで購入する宝くじで、全てを当てる確率はおよそ2億9200万分の1。隕石に当たって死亡する確率や、雷に打たれる確率よりもはるかに低い。