イスラエル、ガザ攻撃を激化 100人超死亡
(CNN) イスラエル軍は15日、パレスチナ自治区ガザ地区各地への攻撃を激化させ、住民ら100人超が死亡した。一方、トランプ米大統領は同日、訪問先のカタールで米国が関与してガザを自由地帯とする構想を改めて示した。
ガザ民間防衛隊によると、死傷者の多くは北部ジャバリヤと南部ハンユニスで報告されているという。同隊のバサル報道官は、ジャバリヤでは子ども4人を含む一家6人が犠牲になったと明らかにした。また、診療所も爆撃を受け、13人が死亡したという。
イスラエルのネタニヤフ首相はイスラム組織ハマスの撲滅を約束しており、イスラエル軍がガザでの拠点を拡大し、全住民を南部に強制移動させる計画だ。ネタニヤフ氏は今月初め、予備役を招集してガザを制圧する方針を示した。
国連機関はガザの状況が悪化していると警告を発している。国連人道問題調整事務所(OCHA)は15日、「封鎖や避難命令、そして今なお続くテントや病院、学校などへの爆撃により多くの死傷者や避難民が出ており、困窮している」とX(旧ツイッター)に投稿した。
イスラエルの攻撃の激化は、同国と米国の関係のひずみが一見大きくなりつつある中でのものだ。トランプ氏は先週、ガザでの「残忍な戦争」の終結を望んでいると述べ、現在行っている中東外遊にイスラエルは含まれていない。米国はまた、イスラエル抜きでハマスと人質解放の交渉を行い、中東イエメンの反政府武装組織フーシとも交渉して紅海での米国の船舶への攻撃をやめさせる約束を取り付けた。フーシはイスラエルとの戦いは継続するとしている。