マドゥロ大統領批判の住民宅に黒い「X」マーク、密告に怯える市民 ベネズエラ
(CNN) 南米ベネズエラの首都カラカスで、ニコラス・マドゥロ大統領の大統領選勝利に抗議した住民の自宅に黒いペンキで「X」の文字が落書きされている。住民は、政権側の民兵組織による脅迫だと訴えている。
故ウゴ・チャベス前大統領の支持基盤だったスラム街「エネロ23区」の住民はXの文字について、民兵組織「コレクティーボ」が7月の大統領選挙の結果に抗議した住民をマークする目的で、スプレーペンキで印を付けたと見ている。
CNNの取材に応じた住民のパブロさんは、「自分の家がある通りでは、約50軒のうち32軒がマークされていた」と語った。
この地区では、7月28日の大統領選挙でニコラス・マドゥロ大統領が勝利を宣言した数日後からXの落書きが始まった。この選挙結果をめぐって野党陣営は不正があったと主張し、他国からも疑問の声が噴出している。
民兵組織のメンバーは、この地区の住民が自宅前に立ってマドゥロ氏の退陣を求める姿を写真撮影していたといい、翌朝目が覚めると、全ての家にXのマークが付けられていたとパブロさんは訴える。