台湾、兵役期間を1年間に延長 中国の脅威に対抗

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台湾の兵役期間が4カ月から1年間に延長されることが分かった/Ann Wang/Reuters

台湾の兵役期間が4カ月から1年間に延長されることが分かった/Ann Wang/Reuters

台湾・台北(CNN) 台湾の蔡英文(ツァイインウェン)総統は27日、台北で記者会見し、中国からの脅威の増大を踏まえ、対象となる全ての男性の兵役期間を4カ月から1年に延長すると明らかにした。

蔡氏は会見で、4カ月の軍事訓練義務はもはや台湾防衛のニーズに沿わないと説明。兵役期間の延長は「困難な決断」だったが、台湾の民主的な生活のあり方を守るために必要な措置だとの認識を示した。

さらに「誰ひとり戦争は望んでいない。台湾政府も台湾の人々も、国際社会もだ。だが、平和は空から降ってくるわけではない」としたうえで、「戦争を防止するには積極的に備えを講じる必要があり、戦争を阻止するには戦う能力を持つ必要がある」と述べた。

新たな兵役期間は2024年初めに施行され、05年以降に生まれた男性に適用される。

台湾は18年に兵役期間を1年から4カ月に短縮しており、今回の動きは180度の方針転換となる。

中国共産党は台湾を実効支配したことはないものの、台湾に対する領有権の主張を強化している。25日には台湾海峡の中間線を越えて航空機47機を派遣。台湾の防空識別圏への侵入機数としてはここ数カ月で最多となった。

台湾国防部(国防省)によると、新たな制度では兵役対象者は全員、8週間の基礎訓練を経てから44週間の実地訓練を受けることが義務付けられる。

米ホワイトハウスの報道官はCNNへの声明で台湾の発表を歓迎。「自衛と抑止力強化への台湾の決意」を浮き彫りにするものだと述べた。

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