香港裁判所、天安門事件の追悼集会禁止に「違法」の判断 有力活動家の有罪判決覆す

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昨年6月4日、天安門事件の追悼集会に集まった人々を移動させる香港の警官隊/Isaac Lawrence/AFP/Getty Images

昨年6月4日、天安門事件の追悼集会に集まった人々を移動させる香港の警官隊/Isaac Lawrence/AFP/Getty Images

香港(CNN) 香港高等法院は14日、天安門事件の犠牲者を追悼する集会を禁止した昨年の警察の決定について「違法」とする判断を下した。これに伴い、集会の運営に携わったとして収監された民主派の活動家に対する有罪判決も覆した。

過去30年間、中国の支配が及ぶ地域で天安門事件を公に追悼できるのは香港だけだった。1989年、北京・天安門広場の中並びに周辺で起きたこの事件では、民主化を求めて抗議デモに参加した主に学生からなる人々が中国軍によって大量に殺害された。香港では中心部のビクトリアパークで犠牲者を追悼する集会が行われるのが恒例となっていた。

2019年に大規模な民主化要求デモが起き、その後厳格な国家安全維持法(国安法)が導入されたことを受け、香港でのこうした追悼集会は禁止された。警察は禁止の理由として新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に伴う規制を挙げた。

以降は少人数のグループが小規模な集まりを警察の立会いの下で開催するのみとなっていた。

今年1月、香港の裁判所は民主派活動家の鄒幸彤氏に対して、無許可の天安門事件の追悼集会に関与したとして禁錮1年3カ月を言い渡した。

鄒氏は民主運動を支えてきた団体「香港市民支援愛国民主運動連合会(支連会)」の副主席を務めた経験を持つ。支連会は1990年から毎年、天安門事件の追悼集会を開催してきた。

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