国連事務総長、世界各地の危機が「人類の未来と地球の運命脅かす」 総会演説

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国連のグテーレス事務総長/UNTV

国連のグテーレス事務総長/UNTV

(CNN) 国連のグテーレス事務総長は20日、米ニューヨークで3年ぶりに対面方式で開催されている国連総会での演説で、世界中の人々が直面している多くの危機に対処するために「行動する義務」があるが「巨大な世界的機能不全の中で身動きが取れないでいる」と述べた。

「国際社会は大きな課題に取り組む準備ができておらず、率先して取り組もうともしていない」とグテーレス氏は指摘。また、ウクライナでの戦争、気候の緊急事態、発展途上国の「悲惨な財政状況」などの「危機」は「人類の未来と地球の運命を脅かす」と警告した。

ロシアによる黒海封鎖でウクライナ産穀物の輸出が停止したことを受け、国連が介入して再開した輸送についても触れ、アフリカへの運搬船は「一緒に行動することで、世界が何を達成できるかを示すシンボルだ」と表現した。

一方で、世界の肥料市場を安定させるための行動も必要だと指摘し、「ロシアの肥料とアンモニアなどの原料の輸出を阻むあらゆる障害を取り除き続けることが不可欠だ」「今すぐ行動を起こさなければ、世界の肥料不足はあっという間に世界の食糧不足に変わってしまう」と注意を喚起した。

気候変動については「気候危機はすべての政府と多国間組織の最優先事項でなければならない」とし、気候変動対策は人々の圧倒的な支持にもかかわらず各国によって「後回しにされて」いると批判した。

さらに「2050年までに温室効果ガス排出をゼロにするという望みをかなえるためには、30年までに排出量を45%削減する必要がある」と指摘したうえで、「排出量は現在、記録的な水準で増えており、この10年間で14%増加する見込みだ」と危機感を示した。

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