核による人類滅亡の危機、「たったひとつの誤算で」 国連事務総長

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記者団に応える国連のグテーレス事務総長=1日、米ニューヨーク市/Angela Weiss/AFP/Getty Images

記者団に応える国連のグテーレス事務総長=1日、米ニューヨーク市/Angela Weiss/AFP/Getty Images

(CNN) 人類は今、ひとつの誤解や誤算が起きただけで、核によって滅亡する危機にひんしていると、国連のグテーレス事務総長が警告した。

米ニューヨークの国連本部で1日に開幕した核不拡散条約(NPT)再検討会議の冒頭で語った。

会議には国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長、ブリンケン米国務長官らが出席した。

グテーレス氏は演説で、気候変動の危機や不平等、紛争、人権侵害、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)が個人と経済にもたらした打撃などにより、「世界は私たちの世代が直面したことのないほど大きなストレスにさらされている」と指摘。核の危険は冷戦最盛期以降で最大のレベルに達しているとの認識を示した。

人類は広島と長崎の教訓を忘れ去ろうとしている恐れがあると述べ、「地政学的な緊張がかつてないほど高まっている。不信感が対話に取って代わった」と警告した。

国家は核兵器を備蓄し、巨額の費用をつぎ込むことでまやかしの安心感を得ようとしているとも批判した。

同氏はまた、世界には今、1万3000発近い核兵器が存在し、ロシアによるウクライナ侵攻、中東や朝鮮半島に危険が潜んでいると述べた。

そのうえで、NPTがこれほど必要とされる時はないと訴え、会議の重要性を強調した。

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