シンガポール、知的障害のあるマレーシア人死刑囚の刑執行

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死刑執行に反対する人々が公園に集まり、ろうそくを灯して祈りをささげた/Roslan Rahman/AFP/Getty Images

死刑執行に反対する人々が公園に集まり、ろうそくを灯して祈りをささげた/Roslan Rahman/AFP/Getty Images

(CNN) シンガポールで27日、知的障害のあるマレーシア人死刑囚の死刑が執行された。2009年に同国へ麻薬を持ち込んだ容疑で逮捕され、死刑判決を受けていた。

ナガエンスラン・ダーマリンガム死刑囚(34)の兄弟が刑務当局者から、27日に死刑が執行されたとの報告を受けた。家族の弁護士によると、兄弟は遺体を収容してマレーシアの出身地イポーへ運ぼうと待機している。

ダーマリンガム死刑囚はヘロイン42.7グラムを持ちこんだとして、シンガポールの厳格な薬物取締法で裁かれた。

同死刑囚に知的障害があったことから、国連やマレーシアのイスマイルサブリ首相、英実業家リチャード・ブランソン氏らが死刑に反対していた。同死刑囚の知能指数(IQ)は69と判定されていた。

弁護士は減刑を求めて上訴を繰り返したが、シンガポールの裁判所が先月、最後の訴えを退けた。

ロイター通信によると、裁判所が26日に母親からの申し立てを退けたことで、死刑執行が確定した。法廷では同死刑囚と家族が涙を流し、ガラスのすき間から手を握り合う姿がみられたという。

死刑制度に反対する国際NGO「リプリーブ」は同死刑囚について、「悲劇的なえん罪の犠牲者として歴史に名を残すだろう」と述べた。

シンガポールの公園には25日、死刑執行を前に約300人が集まり、ろうそくを手に祈りをささげた。

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