エチオピア政府、反政府勢力からの和平呼びかけを一蹴

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ティグライ州の州都メケレの北を走る道路上に停車した戦車/EDUARDO SOTERAS/AFP/AFP via Getty Images

ティグライ州の州都メケレの北を走る道路上に停車した戦車/EDUARDO SOTERAS/AFP/AFP via Getty Images

(CNN) エチオピア政府は、北部のティグライ州に拠点を置く武装勢力からの停戦の呼びかけを一蹴した。政府側が以前も和平を呼び掛けたものの、武装勢力側が複数回にわたって拒絶したことが理由だとしている。

同州の指導者は19日、周辺地域から反政府勢力の部隊を撤退させると発表。13カ月にわたる戦闘において、停戦への期待を抱かせる動きが出ていた。

だがアビー首相の報道官は21日、首都アディスアベバで報道陣に対し、ティグライ人民解放戦線(TPLF)の真意について疑問を呈し、「我々はこの局面での解決に当たり、平和裏なやり方で、かつ政治的な手段を通してなされるようにするという観点から力を注いでいる。それでもなお、いかなる政治的解決も常に、正義や説明責任に基軸が置かれ、また対話の中でなされることになる」と述べた。

また報道官は、どの当事者が対話に臨むことになるかについて言及することはできないとし、TPLFの行動が「戦略的な後退なのかどうか、自ずから明らかになるだろう」と述べた。

TPLFとエチオピア連邦政府は2020年11月から紛争状態にある。アビー首相は当時、ティグライ州での統治をめぐる長期間にわたる対立を受けて、同州への軍事行動を指示していた。

戦闘により数千人が死亡したほか、200万人以上が住むところを追われた。飢饉(ききん)が悪化し、残虐行為も増加した。

TPLFの指導者であるデブレチオン・ゲブレミカエル氏は、国連事務総長および安保理議長に書簡を送付。CNNが20日に確認した、19日付のこの書簡には、同氏が「ティグライ州外にいる部隊に対し、ティグライ州境へと直ちに撤退するよう命じた」と記されていた。

また同氏は書簡の中で、国連の外交団に対して、「交渉の後に続く、敵対行為の即時停止に対する全面的な支援」を提供するよう要請。また安保理に対し、「あらゆる形態の敵対行為を即時かつ実際に停止させることを保証するメカニズムを創設する」よう求めた。

だが先の首相報道官は、アムハラ州やアファール州からの撤退に関するTPLFの談話を一蹴。TPLFのメッセージを国際社会とメディアが「増幅」させていると批判。「エチオピアおよび英雄的なその部隊は外部からの検証を必要としない」と述べた。

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