北半球の各地で異常な熱波 死者相次ぎ山火事頻発、北極圏も猛暑

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(CNN) カナダ西部ブリティッシュコロンビア州にある山間部の町リトン(人口250人)は6月29日にカナダ史上最高の猛暑を観測し、同州では週末にかけて数百人が死亡した。州内の240カ所あまりで発生した山火事のほとんどは、今も燃え続けている。

リトンの6月の最高気温は平年であれば25度前後だが、29日は49.6度に達した。ほとんどの家にエアコンはなく、住宅は熱がこもる設計になっていて、この1週間は日中よりも夜間の方が暑い日が続いた。

続く火災でリトンは大部分が焼失して住民は避難を強いられ、周辺地域でも数百人が避難した。

研究者は以前から、気候変動の影響で熱波の頻度が増し、一層強烈になると予想していた。それが現実と化しているのはカナダだけではなく、北半球の多くの地域がますます居住不可能な状態になりつつある。

米北西部では異常な猛暑で道路が溶け、北東部のニューヨーク市では、節電のために洗濯機や乾燥機、さらにはエアコンなど電力消費の多い家電は使わないよう住民に呼びかけが行われた。

ロシアは首都モスクワで6月23日、同月の気温としては観測史上最高の34.8度を記録。シベリアの農家は熱波から作物を守るための対策に追われた。北極圏でさえも気温が30度台に突入している。シベリアのベルホヤンスクにある気象観測所は6月20日に38度を記録し、北極圏北部の観測史上最高に達したことを世界気象機関(WMO)が確認する見通し。

インド北西部では数千万人が熱波の影響を受けている。インド気象局によると、首都ニューデリーと周辺都市は6月30日に「極端な猛暑」を観測し、平年より7度以上高い40度台の気温が続いた。熱波にモンスーンが重なって、ラジャスタンなどの州では農家が打撃を受けている。

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