中国軍機、台湾の防空識別圏に2日連続で進入 バイデン米政権に試練

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中国軍機が台湾の防空識別圏に2日連続で進入した/CNN

中国軍機が台湾の防空識別圏に2日連続で進入した/CNN

(CNN) 編隊を組んだ中国軍機が2日連続で台湾の防空識別圏(ADIZ)に進入したことがわかった。発足間もない米国のバイデン政権にとって重要な外交政策上の課題を提示した形だ。

台湾の国防部は、23日に13機、24日に15機の中国軍機がADIZに進入したため、中国軍機の行動を観測するための戦闘機の緊急発進を含む防衛的な措置を取ったことを明らかにした。

台湾国防部によれば、中国軍機は昨年、380回以上ADIZに進入していた。

中国軍機によるこうした演習の回数は近年増加しているが、今回のタイミングと大部分が戦闘機と爆撃機だったという編成は、米国の新政権に対してメッセージを送ることを意図しているようだ。

中国政府は、人口約2400万人を擁する民主主義の台湾に対して主権を主張している。ただ、実際は中国と台湾は70年以上にわたって別々に統治を行っている。

中国の習近平(シーチンピン)国家主席は、中国政府は台湾の独立を決して認めることはなく、必要な場合には武力行使の可能性も排除していないとしている。

バイデン政権は23日、声明で、中国政府に対して台湾への威嚇をやめるよう要請したほか、台湾の民主的な政府への支援を約束した。

米国はトランプ前政権時代に台湾の防衛に対する強力な関与を示してF16戦闘機など先進的な軍用機器の販売を承認したほか、政府高官を台湾に派遣した。いずれの動きも中国政府を怒らせた。

バイデン政権の台湾支持の兆候は、台湾の事実上の駐米大使である蕭美琴氏が先週行われた大統領就任式に出席したことで示されていた。台湾の駐米代表が大統領就任式に招待されたのは、1979年に米中間で正式な外交関係が樹立して以来、初めてだった。中国政府は同日、ポンペオ前国務長官ら米国の高官28人に対し、「中国に対して偏見や憎しみを抱いていた」と非難し、制裁を科した。

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