森林火災が住宅地に延焼、住宅２００棟焼失　チリの歴史都市バルパライソ

（ＣＮＮ） 南米チリの港湾都市バルパライソで、森林火災が住宅地に燃え広がり、住宅少なくとも２００棟が焼失した。

火災はクリスマスイブの２４日に発生。何百人もの消防隊員が出動したが、乾燥した天候や強風にあおられて消火活動は難航し、２５日に入っても燃え続けた。

現場には軍の部隊やヘリコプターも出動、住民は避難所に避難している。

地元自治体は２５日の記者会見で、出火原因は放火だったと思われるとの見方を示した。

森林火災が広がり、焼失した住宅地/PABLO ROJAS MARIADAGA/AFP/Getty Images

チリ内相はツイッターへの投稿を通じ、当局が捜査に乗り出したと述べ、犯人が見つかれば「処罰せずにはおかない」と強調した。

現場で撮影された写真には、完全に焼け落ちた何十棟もの住宅や、焼け跡で所持品を探そうとする住民の姿が写っている。

チリのピニェラ大統領は、「バルパライソの火災によって、何よりもクリスマスイブに、多数の家族が被災したことに深い悲しみを覚える」とツイート。被災者を支援するための作業部会が設置され、再建に乗り出したと発表した。

バルパライソは首都サンティアゴから約１１３キロ北西の沿岸部にあり、カラフルな住宅やなだらかな丘陵、歴史的な街並みで観光客にも人気がある。

過去にも大規模な火災に見舞われたことがあり、２０１４年の火災では少なくとも１２人が死亡、住宅２０００棟が焼失していた。