元スパイ襲撃で英軍動員、神経剤攻撃の捜査支援へ

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軍の隊員は汚染された可能性のある車両の撤去や証拠収集で支援を行う=9日、ソールズベリー

軍の隊員は汚染された可能性のある車両の撤去や証拠収集で支援を行う=9日、ソールズベリー

ロンドン(CNN) 英南部ソールズベリーで元二重スパイのロシア人男性とその娘が神経剤で襲撃された事件で、英当局は9日、捜査を支援するため軍要員およそ180人を同市に派遣した。

英国防省の報道官がCNNに明かしたところによれば、派遣された要員には陸海空の各軍からの人員が含まれているという。

ロンドン警視庁はツイッターで、市民が不安に思う必要はなく、公衆衛生上の勧告もこれまで通りだと言及。軍が動員された理由については、「現場から多数の車両や物体を撤去するため」対テロ捜査班が支援を要請したと説明した。

ラッド内相は同日、ソールズベリーを訪問。ロシア人の元スパイ、セルゲイ・スクリパリ氏と娘のユリア氏は依然として入院しており、「非常に重篤な状態」だと明かした。現場に駆け付けた警官1人も症状が重いが、見舞いに来た人と会話をするなどしているという。

スクリパリ氏と娘は4日午後、ショッピングセンター付近のベンチで意識を失った状態で発見された。当局は2人が意図的に狙われたものとみている。

捜査の焦点は依然として神経剤の発生源の特定だが、ラッド氏はこれまでのところ犯人像の明言を避けている。

当局者によれば、西側諸国の情報機関は、類似の物質や手法を使った過去の襲撃例に基づき、ロシアによる犯行の疑いが強いとみている。ただ、この当局者は、捜査はまだ初期段階だと注意を促した。

ロシアのラブロフ外相は9日、「あらゆる捜査」を支援する用意があるとしながらも、「テレビでいわれなき非難を浴びせる必要はない」と主張した。今週初めには、ジョンソン英外相が国家の関与が証明されたときは断固とした措置をとると表明。それにロンドンのロシア大使館が「反ロシア的」発言だと反発する一幕があった。

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