ボスニア元司令官の公判中服毒自殺、当局が捜査 過去にも自殺例

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ボスニア元司令官が法廷で服毒自殺

(CNN) オランダ・ハーグの旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷(ICTY)で行われた判決公判中、ボスニア内戦のクロアチア人勢力元幹部スロボダン・プラリヤック被告が服毒自殺した件で、オランダ当局は自殺に使われた物質の種類や、被告が勾留中にこれを入手できた経緯について迅速に調べを進めている。

29日の公判では、判事が戦争犯罪で禁錮20年の判決を言い渡している最中、被告が「スロボダン・プラリヤックは戦犯ではない。私は軽蔑をもってあなたの判決を拒否する」と叫び、小瓶の中身を飲み干した。ICTYは同日、被告が搬送先の病院で死亡したことを確認した。

オランダ当局は現在、プラリヤック被告の自殺を可能にした警備の穴があったとみて調べを進めている。ICTYは、被告は「液体」を飲んですぐに具合が悪くなったと述べるにとどめた。

クロアチア人弁護士はCNN提携局N1の取材に、「毒の入った瓶を彼に持ってくるのは誰にでも容易にできただろう」との見方を示した。家族や友人、ジャーナリスト、弁護士はいずれもプラリヤック被告への訪問を許されていたものの、拘置施設にバッグを持ち込むことが許可されていたのは弁護士だけだという。

ICTYの拘置施設に勾留されている間に自殺した戦争犯罪人や容疑者はプラリヤック被告が初めてではない。

2006年には、クロアチア国内に創設された自称「クライナ・セルビア人共和国」の大統領、ミラン・バビッチ被告が自殺。1998年には、戦争犯罪の容疑に問われていたクロアチア系セルビア人の被告が房内で首つり自殺しているのが発見された。

また、ジェノサイド(大量虐殺)などに罪に問われていた旧ユーゴ元大統領のミロシェビッチ被告も2006年、ハーグでの公判期間中に死亡した。同被告の死に関する公式捜査では、非処方薬が房内で発見されたことを確認したものの、自殺の意図は証明できなかった。

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