ベネズエラ情勢緊迫 米、大使館員家族に出国指示
(CNN) 米国務省は27日、在ベネズエラ大使館職員の家族に対し、同国からの出国を指示した。米政府機関の職員には自主的な出国を認める。カラカスを離れたい職員は許可を得る必要がある。
国務省の渡航情報では、抗議集会に近付いた米国人が逮捕されたり拘束されたり、強盗に遭ったりした事件も報告されたとして、旅行者にも注意を呼びかけた。
これに先立ち米国とメキシコはそれぞれ、ベネズエラの政府関係者などに対する制裁を発表している。
米国は13人に対する制裁を26日に発表し、「民主主義と自由と法の支配を弱体化させようとするマドゥロ政権を無視するわけにはいかない」と強調した。
国務省のナウアート報道官は27日、制憲議会選挙についての懸念をベネズエラ政府に伝えたと述べ、「ベネズエラが7月30日の制憲議会選挙を強行しようとすれば、引き続き強硬な経済行動を即座に講じる用意がある」と牽制した。
マドゥロ大統領の辞任を求めて数日前にベネズエラの国連大使を辞任した元外交官のイサイアス・メディナ氏はCNNの取材に対し、「もし30日の選挙が実施されれば、我々は内戦の瀬戸際に追い込まれる」と危機感を募らせる。「法の支配を取り戻すための権利をかけた闘いは止まらない」と同氏は述べ、政府との衝突は際限なく続くと予想した。