中国、受刑者からの臓器摘出が依然続くか 人権活動家らが報告

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(CNN) カナダの人権活動家らは23日までに、中国で処刑された受刑者から臓器を摘出する行為が依然として広く組織的に行われているとの報告書を発表した。中国共産党と意見の異なる人々が臓器摘出のために殺害されているとも指摘している。

報告書はカナダのデービッド・キルガー元議員と人権派弁護士のデービッド・マタス氏、ジャーナリストのイーサン・ガットマン氏が作成したもの。中国各地の病院で報告されている情報をまとめたところ、中国政府が公式に発表している臓器移植の件数と大きく乖離(かいり)していることが明らかになったという。

中国政府は適法な臓器移植の件数を年間約1万件としている。一方、今回の報告書では、中国の病院で行われている臓器移植の件数は毎年6万~10万件に上ると推定。中国政府と共産党、病院、医師らは共謀関係にあるとしている。

報告書は政府発表の数字と開きについて、処刑された受刑者で補われていると指摘。その多くは政治的、宗教的信条のために収監された「良心の囚人」で、ウイグル族やチベット族、キリスト教徒、非合法の気功集団「法輪功」の信奉者が含まれるとしている。中国政府は国家機密にあたるとして死刑執行の総数を公表していない。

中国政府は受刑者の臓器に大きく依存する体制から「アジア最大の任意の臓器提供システム」に2015年初めから移行したと説明している。外務省の華春瑩報道官は23日の定例記者会見で、報告書の批判は事実無根だとし、中国はこの件を法律で厳しく規制していると述べた。

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