ローマ法王、信者に難民の受け入れを呼びかけ
オーストリア・ウィーン(CNN) 大量の移民や難民が欧州に押し寄せている問題で、ローマ法王フランシスコは6日、欧州全土のカトリック教会や信者に対し、難民に宿泊先を提供するよう呼びかけた。オーストリアやドイツにはこの日も数千人の難民が到着し続けている。
フランシスコ法王は6日にローマで行った説教で、「ローマの私の教区にはじまり、欧州のあらゆる教区、あらゆる宗教団体、あらゆる修道院、あらゆる避難所が家族を受け入れますように」と祈りをささげた。
オーストリア内務省によると、同国にはこの日も1万2000人を超す難民が到着した。難民の多くは、オーストリアを抜けて、欧州最大の経済国ドイツなどに向かっている。
難民がドイツを目指すのは、同国の経済が安定していて民主主義が根付き、歴史的に難民受け入れに積極的だったことによる。第2次世界大戦や冷戦を経て、ドイツは政治亡命に対してリベラルな政策を確立、戦争や政治的迫害を逃れた難民や亡命者を受け入れてきた。