台風の死者95人に、18万人が避難 フィリピン南部

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NASA提供

NASA提供

(CNN) 4日にフィリピン南部ミンダナオ島を襲った台風による死者は、5日までに95人に達した。同国当局が明らかにした。住宅の倒壊や洪水、土砂崩れなどが発生している。

現時点で21万3000人以上が被災しており、17万9000人が避難所にとどまっているという。

国営フィリピン通信(PNA)は、同島とビサヤ諸島の一部で多数の家屋が破壊されたと伝えた。ミンダナオ島東部では高速道路が土砂崩れで寸断され、バ スや乗用車で通行していた数百人が立ち往生したという。現場では重機を使った 復旧作業が始まった。

フィリピン赤十字の責任者、リチャード・ゴードン氏によると、同島の各地で樹木が倒れ、家屋が破損した。一部の建物からはトタン屋根が「空を舞うなた」のように飛ばされたという。

台風は最大風速約49メートルの勢力でミンダナオ島に上陸し、西北西へ進んだ。4日午後には中心が同島を抜けてネグロス島へ向かったが、広い範囲で豪雨が続き、土砂崩れや鉄砲水に警戒が必要な状態が続いた。

ゴードン氏によると、当局は事前に住民5万人以上を避難させ、被災地への支援物資や救援要員を確保するなど迅速な対応をみせた。多くの都市で学校や空港、港が閉鎖された。

昨年12月に同じ地域を直撃した台風では、深夜の鉄砲水で村落全体が流されるなど甚大な被害が相次ぎ、1200人を超える死者が出ていた。

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