米、リビアで大使館再開設へ ロシアの影響力維持に対抗

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リビアの首都トリポリにある海岸近くの公園を歩く人々/Mahmud Turkia/AFP/Getty Images

リビアの首都トリポリにある海岸近くの公園を歩く人々/Mahmud Turkia/AFP/Getty Images

(CNN) 米国務省は14日までに、外交活動が約10年間途絶えている北アフリカのリビアで大使館の再開設を進める方針を決め、予算上の手当てを2025会計年度で求めた。

リビアでロシアが影響力を及ぼす足場を築いているとの現状認識を踏まえた対抗策ともなっている。

同省は会計年度で約1270万ドルの予算計上を要求。リビアの首都トリポリへ向かうため地中海に浮かぶマルタ島から出発する航空機の利用拡大などを求めた。ロシアは北大西洋条約機構(NATO)の南方圏での地歩を固めており、リビアにおける米国の存在感は長期の安全保障上の利益に必要不可欠であるとも説いた。

米国務省当局者によると、トリポリで適切な保安対策の整備が可能な暫定的な施設を確保するための積極的な交渉を進めているという。

米アフリカ軍のラングレー司令官は先月、ロシアはリビアの全土でいくつかの偽りの言説を広めており、多数の国がこの術中にはめられるかどうかの瀬戸際にあると指摘。「ここはNATOの南方の勢力圏にあり、我々はモロッコからリビアまでの諸国に働きかける影響力を持つ必要がある」と強調していた。

在トリポリの米大使館は2014年7月、リビア内の騒乱悪化を受け活動を停止。同国東部ベンガジ市の米領事館が地元の武装勢力に襲われ、当時のスティーブンス大使と他の米国人3人が殺害される惨事も起きていた。

米政府は依然、自国民に対しリビアへの渡航を控えるよう警告している。犯罪、テロ行為、社会の混乱、拉致や武装衝突の発生が理由となっている。

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