バイデン氏「休戦交渉、複雑に」 支援物資待ちの群衆への攻撃で
(CNN) バイデン米大統領は2月29日、パレスチナ自治区ガザ地区で支援物資を待つ群衆にイスラエル軍が攻撃し多くの死傷者が出たとの情報を受け、一時停戦や人質解放に関する交渉を複雑にするとの考えを示した。
ガザの保健省は同日、ガザ市西部でイスラエル軍による群衆への攻撃があり、100人超が死亡、760人が負傷したと発表した。
この攻撃についてバイデン氏は「状況を確認中だ。矛盾する2つの見解が示されている」と述べた。
また、現在進められている一時停戦などをめぐるイスラム組織ハマスとイスラエルの交渉が今回の攻撃によって複雑なものになると認めつつ、「4日までにはおそらく実現しないだろうが、合意すると期待している」と述べた。
ホワイトハウスの当局者は、バイデン氏が29日にエジプト、カタール両国の首脳と意見を交わしたことを確認した。情報筋によると、ブリンケン米国務長官もカタールの外相と協議したという。
バイデン政権の高官の1人は、群衆への攻撃で交渉の緊急性が増したとCNNに語った。交渉に関与している米当局者らは今回の攻撃を受けて、人質解放と一時停戦を実現させるためにこれまでにも増してプレッシャーを感じているという。
バイデン氏は26日、3月4日までの停戦実現を期待すると述べた。これに対し、イスラエルやハマス、カタールの当局者は懐疑的な見方を示した。