「再対決」想定のCNN世論調査、トランプ氏が小差でリード

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前回大統領選の再現を想定した世論調査で、トランプ氏(左)がバイデン氏をリードした/Patrick Semansky/AP Photo

前回大統領選の再現を想定した世論調査で、トランプ氏(左)がバイデン氏をリードした/Patrick Semansky/AP Photo

(CNN) 2024年大統領選で再選を目指す民主党のバイデン大統領と、共和党のトランプ前大統領が再び対決する場合を想定してCNNが実施した最新の世論調査は、トランプ氏が小差でリードする結果となった。

調査はCNNの委託を受けた調査会社SSRSが先月27日から今月2日にかけ、全米で無作為に選んだ成人1514人を対象にオンラインか電話での聞き取り方式で実施した。

その結果、20年の前回大統領選と同じバイデン氏とトランプ氏の対決となった場合に、トランプ氏を選ぶと答えた人は49%と、バイデン氏の45%を小差ながら上回った。

全体の51%がバイデン氏に投票する可能性は全くないと答え、現在は同氏を支持していないが投票する可能性はあるとの回答はわずか4%だった。

トランプ氏に投票する可能性については、48%が「全くない」と答え、現在支持していないが検討の余地はあるとした人が2%だった。

バイデン氏の支持率は、同氏が前回圧勝していた層で大幅に下がっているのが目立つ。35歳未満ではトランプ氏を支持する人が48%と、バイデン氏の47%を上回り、無党派層でもトランプ氏の45%に対し、バイデン氏は41%にとどまった。

黒人有権者の間ではバイデン氏が73%対23%で大きくリードしたが、中南米系ではバイデン氏の50%にトランプ氏が46%と迫っている。

非白人全体を男女別にみると、女性はバイデン氏支持が63%、トランプ氏が31%と差がついたのに対して、男性はバイデン氏が46%にとどまり、トランプ氏が49%と、わずかながら上回った。

前回大統領選では、バイデン氏が35歳未満で21ポイント、無党派層で13ポイント、黒人有権者層で75ポイント、中南米系有権者層で33ポイントの差をつけて、それぞれ勝利した。非白人の女性では53ポイント、男性でも34ポイントの差で、トランプ氏を上回っていた。

バイデン氏に大統領の職務を有効に果たす体力と頭脳があるかという質問に、あると回答した人は25%。一方でトランプ氏については、53%があると答えた。

支持政党別にみると、バイデン氏に十分な体力と頭脳があるという意見は民主党支持者の51%だったのに対し、トランプ氏については共和党支持者の90%が十分にあるとみていた。

バイデン氏の仕事ぶりに対する現時点での支持率は39%と、過去の大統領が再選を目指した前年の数字に比べて低迷している。トランプ氏の19年10月末時点の支持率は41%だった。この時期の支持率が現在のバイデン氏を下回っていた例は、カーター元大統領の32%のみ。カーター氏は翌年、再選を果たせなかった。

バイデン氏の仕事ぶりを強く支持するとの回答は14%にとどまる一方、42%が強い不満を表明した。強い不満を持つ人は共和党支持者の82%、民主党支持者でも30%に上った。

米国の現状について、うまくいっていないと答えた人は72%に上った。こうした意見はバイデン政権下で常に過半数を占め、最も少なかった21年3月でも60%に上っていた。

バイデン氏の仕事ぶりを支持しないグループのうち79%、米国がうまくいっていないと答えたグループのうち65%が、トランプ氏を支持している。

昨年の中間選挙では、バイデン氏の仕事ぶりを「あまり支持しない」と答えていたグループのうち、民主党候補に投票した有権者が49%と、共和党候補を選んだ45%を上回り、これが民主党の予想外の善戦につながった。

だが今回の調査では、バイデン氏を「あまり支持しない」と答えたグループの46%がトランプ氏を支持し、バイデン氏を選んだ人は40%にとどまっている。

バイデン氏とトランプ氏の好感度を問う項目では、バイデン氏に好感を持つ人が36%で、持たない人が59%。トランプ氏に好感を持つ人は38%、持たない人が56%と、ほぼ同等の数字が出た。

「体力と頭脳」の項目でみられた通り、両氏のうち一方の弱点がもう一方の強みととらえられている傾向も明らかになった。バイデン氏を世界の指導者として評価する回答は36%だったが、トランプ氏は48%から評価を得ている。

バイデン氏はトランプ氏に比べ、法治主義を尊重する姿勢(51%対35%)、誠実さと信頼度(42%対33%)が高く評価された。

ただし国民が誇れる大統領になるかという質問では、両氏とも「そう思う」との回答が少なく、バイデン氏が33%、トランプ氏が38%だった。

民主、共和両党の現状から、24年大統領選は両氏の再対決となる可能性が高いとみられるが、共和党候補がニッキー・ヘイリー元国連大使になった場合を想定した質問では、ヘイリー氏を選ぶと答えた人が49%で、バイデン氏の43%を上回った。

共和党でデサンティス・フロリダ州知事が指名を獲得した場合の対決では、同氏とバイデン氏が48%対46%と、ほぼ並んでいる。

大統領選で投票するかどうかという質問には、共和党支持者の71%が強い意欲を示したのに対し、民主党支持者で強い意欲があると答えたのは61%だった。

大統領選の焦点としては、非常に重要な問題として経済を挙げた人が66%。選挙の公正性と投票権(57%)、銃政策(52%)、犯罪(52%)、移民(50%)も重要視されている。続いて外交政策(43%)、人工妊娠中絶(42%)、気候変動(31%)、性的少数者に関する政策(17%)が並んだ。

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