クリントン陣営の弁護士、FBIへの虚偽供述問われた裁判で無罪

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マイケル・サスマン氏=5月16日、米ワシントンの連邦裁判所/Manuel Balce Ceneta/AP

マイケル・サスマン氏=5月16日、米ワシントンの連邦裁判所/Manuel Balce Ceneta/AP

(CNN) 2016年の米大統領選で民主党ヒラリー・クリントン陣営の弁護士を務めたマイケル・サスマン氏が連邦捜査局(FBI)への虚偽供述の罪に問われた裁判で、首都ワシントンの連邦裁判所の陪審は5月31日、サスマン氏に無罪評決を言い渡した。

トランプ前米大統領とロシアの関係を探る捜査の不正を3年にわたり調べていたジョン・ダーラム特別捜査官率いる司法省チームにとって、大きな敗北となった。ダーラム氏は、サスマン氏が16年のFBIとの会合でトランプ氏とロシアに関する情報提供をした際、虚偽の供述をしたと主張していた。

陪審の評議は2日間、6時間にわたった。

裁判の焦点となった16年9月の会合では、サスマン氏がFBIの法務顧問で友人のジェームズ・ベーカー氏に情報を提供した。これをきっかけに、トランプ氏一族企業のトランプ・オーガニゼーションとロシア政府と関連のあるアルファ銀行の間にインターネット上の裏ルートが存在しないか、4カ月にわたる捜査が始まった。

検察はサスマン氏がベーカー氏に対し、顧客を代理していることを意図的に告げず、単に関係する一市民として来たとうそをついたと指摘。民主党関係者とのつながりを隠して「FBIを操作し」、投票直前期に選挙戦に影響を与えるサプライズを演出する意図があったと主張した。

一方、サスマン氏はロシアによる大統領選への攻撃がピークを迎えた時期に、自身が代理していたサイバー分野の専門家からの情報を誠実に提供したものだと語った。それとは別に、クリントン陣営を代表して未検証の情報を報道関係者に広める取り組みも行い、記事化されたものもあったとしている。サスマン氏にベーカー氏をだましたり、政治的つながりを隠す意図はなく、そうしたつながりはFBIにもよく知られていたとも主張した。

ダーラム氏は19年にトランプ政権時代のバー司法長官からロシア関連の捜査の検証役に任命された。バー、ダーラム両氏はこの捜査の正当性への疑問を公言している。

ある陪審員はCNNに対し、評議が始まった27日午後には陪審員の意見が分かれていたものの、最終的に有罪に必要な5つの要件が満たされていないとの見解で12人全員が一致したと語った。

サスマン氏の弁護士は「重要性」の要素を繰り返し強調していた。この要素では、サスマン氏が言ったとされるうそがFBIの捜査に影響を与えるだけの重要性を帯びていたことを検察が証明する必要がある。

サスマン氏の家族は無罪評決を受けて安堵(あんど)のため息をもらした。ダーラム氏は部屋がほぼ空になる数分後になっても法廷に残っていた。

サスマン氏の弁護士は先週の最終弁論で、本裁判は大きな「政治的陰謀論」だとあざ笑った。31日にはダーラム氏が司法制度を使って政治行動をしたと非難。「訴追が異常に行き過ぎた案件」であり、「政治は証拠の代わりにならず、我々の司法制度に政治の居場所はない」との声明を出した。

サスマン氏本人は法廷前で記者団に対し、陪審への感謝の意を示し、サイバーセキュリティー分野の弁護士の仕事に戻りたいと語った。

ダーラム氏は「結果に失望しているが、陪審の決定を尊重しその仕事に感謝する」との声明を出した。検察チームの労もねぎらった。

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