マスク着用義務化取りやめの行政命令、差し止め求めた訴え棄却 州最高裁
(CNN) 米バージニア州のヤンキン知事(共和党)が公立学校でのマスク着用義務化を取りやめた行政命令は州憲法に違反するとして、保護者らのグループが差し止めを求めた訴えが、州最高裁に却下された。
最高裁は、同裁判所が直接介入する必要性は十分に示されていないとの判断を示し、ヤンキン氏の命令自体が違憲かどうかなどについては意見を表明しなかった。
ヤンキン氏は就任直後の先月中旬に出した行政命令で、学校によるマスク義務付けに子どもを従わせるかどうかを親の判断に任せ、民主党の前知事が導入していた義務化を事実上停止した。
これに対し、同州チェサピークの公立学校に子どもを通わせる保護者らが訴えを起こしていた。
バージニア州最高裁ではこの訴訟とは別に、州内の7学校区が同じ行政命令の一時差し止めを求め、4日にこれが認められた。
学校区側は訴訟の中で、行政命令は違憲であり、学校が今年8月までの間、米疾病対策センター(CDC)による感染対策の指針にできる限り従うことを定めた州法にも違反すると主張した。CDCの指針は、学校に出入りする教職員や児童生徒ら全員に対し、ワクチン接種の有無にかかわらずマスクを着用するよう求めている。
これを受けて最高裁判事は、州法が権限を認めている各学校区の判断を知事が覆すことはできないとの判断を示した。州当局はこれを不服として、異議申し立ての構えを示している。