アフガン人協力者の一時受け入れ、中央アジア諸国に要請 米
(CNN) バイデン米政権がアフガニスタン軍事作戦で米軍や米外交官らに協力したアフガン人通訳などの一部を暫定的に受け入れるよう中央アジア諸国に求めていることが4日までにわかった。
米政府当局者などが明らかにした。これらアフガン人が米国の特別移民ビザ(入国査証)を得るまでの措置となっている。
米国が交渉しているのはタジキスタン、カザフスタンとウズベキスタン。この特別移民ビザの発給を待っているアフガン人は約1万8000人とされる。全員を1カ国に集中して退避させず、多くの国に一時的に分散させるのがバイデン政権の計画となっている。
関係筋によると、1万8000人のうち同ビザの審査が最終段階にある約9000人をアフガンから脱出させるのが緊急課題となっている。退避させるアフガン人は家族との合流も踏まえ最終的に5万人以上に達する可能性もある。
バイデン大統領は今年9月11日までのアフガン駐留米軍の完全撤収を宣言。撤退作業が迅速にはかどり事実上完了したとされるなかで、アフガン人通訳らの安全確保策が十分に検討されていたのかへの懸念も生じている。
アフガンでは現在、軍事攻勢を強める反政府武装勢力タリバーンが支配地を広げて治安が悪化。米軍などと共に働いたアフガン人が報復の対象になりかねないとの危惧が生じている。
バイデン大統領は先々週、アフガン人の協力者数千人は置きざりにしないと主張していた。
ウズベキスタン、タジキスタン両国の外相は先週、ワシントンを訪れ、ブリンケン米国務長官やオースティン米国防長官と会談した。アフガン人問題などを話し合ったとされる。