米、ロシアとの新STARTを延長 ブリンケン国務長官が発表

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米国務長官のアントニー・ブリンケン氏=1月27日、米ワシントンDC/CARLOS BARRIA/AFP/POOL/Getty Images

米国務長官のアントニー・ブリンケン氏=1月27日、米ワシントンDC/CARLOS BARRIA/AFP/POOL/Getty Images

ワシントン(CNN) ブリンケン米国務長官は3日、米ロ間の主要な核軍縮条約である新戦略兵器削減条約(新START)を5年間延長すると発表した。

ブリンケン氏は「新STARTの延長で米国やその同盟国、パートナー国、ひいては世界が安全になる。核競争に歯止めをかけなければ我々全てが危険にさらされる」と述べた。

新STARTは米ロ間に唯一残る核兵器制限条約で、今月5日に失効が迫っていた。ロシアのプーチン大統領は先月29日、同条約を5年間延長する法案に署名した。

バイデン米大統領は就任にあたり同条約の更新を優先課題とする一方、IT企業ソーラーウィンズを介したハッキングや、ロシア政府がアフガニスタン駐留米軍の殺害に懸賞金をかけた疑いなど、ロシアの不正行為への調査を開始している。

ブリンケン氏は声明で、新STARTの延長によりロシアの大陸間弾道ミサイルや潜水艦発射弾道ミサイル、重爆撃機に2026年2月5日まで検証可能な制限をかけることが可能になると説明。米国は同条約の検証体制を通じてロシアの順守状況を監視し、その核態勢についてより深い知見を得られるようになるとの認識を示した。

そのうえでブリンケン氏は「中国の現代的かつ増大する核兵器の危険を減らすためにも軍縮を推進する」と述べ、「米国はコストのかさむ危険な軍拡競争のリスクを低減しつつ、安定性と透明性、予測可能性を高める実効的な軍縮に取り組んでいく」と表明した。

新STARTは米ロ両国が配備する核弾頭を1550発、大陸間弾道ミサイルや潜水艦発射弾道ミサイル、重爆撃機を含む運搬手段を700基・機に制限する内容。また年18回の現地査察も認めており、両国は互いの戦力を厳しく監視することが可能になる。

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