バイデン氏、ウォーレン氏とサンダース氏の閣僚起用への期待に冷や水か

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バイデン次期大統領(中央)がウォーレン氏(左)とサンダース氏に冷や水を浴びせた?/Gabriella Demczuk for CNN

バイデン次期大統領(中央)がウォーレン氏(左)とサンダース氏に冷や水を浴びせた?/Gabriella Demczuk for CNN

ワシントン(CNN) バイデン次期米大統領は次期政権の閣僚起用が注目されている有力上院議員のエリザベス・ウォーレン、バーニー・サンダース両氏について、上院に残って進歩的な政権課題の実現に協力してほしいとの意向を示した。両氏の閣僚起用への期待に冷や水を浴びせた形と受け止められている。

バイデン氏は24日放映のNBCテレビのインタビューで、政権には既に進歩派の代表が十分いるとの認識を示した。ただ、検討の対象からは何も除外していないとも言い添えた。

バイデン氏は「上院や下院から誰か、特に重要人物を引き抜くことは本当に下すのが難しい決断だ」「非常に野心的で進歩的な政権課題があり、それを実現するために上下両院で強いリーダーが必要となる」との認識を示した。

また、「政権の目標は国をまとめることだ。敵意に満ちた政治対話を続けることはできない」とも述べ、トランプ大統領に投票した共和党員を政権内の役職に指名する可能性も示唆した。

こうした発言を受け、進歩派リーダーの政権中枢への指名を期待していた民主党の左派の人々からは失望の声が上がる可能性がある。

サンダース氏は最近、労働長官への就任の意欲を示していた。また、ウォーレン氏は進歩派からの財務長官の最有力候補と目されていた。

CNNは今週、バイデン氏がイエレン前連邦準備制度理事会(FRB)議長を財務長官に指名すると報じた。ウォーレン氏はイエレン氏起用について「すばらしい財務長官の選択」「経済を強化し、不平等に取り組み、消費者を守るために共に働けることを楽しみにしている」と称賛するツイートを投稿した。

閣僚への議員登用を排除したバイデン氏の発言は、ウォーレン、サンダース両氏への影響だけにとどまらない。多くの労働組合から労働長官への起用が支持されていたアンディ・レビン下院議員や、農務長官指名が期待されていたマーシャ・ファッジ下院議員の閣僚就任の道も閉ざされることになるだろう。

また、ウォーレン氏とサンダース氏はともに共和党知事の州から選出されている。もし閣僚就任で議員辞職した場合は、特別選挙が行われるまで州知事が共和党員をその後継に指名できる事情もある。ただバーモント州のスコット知事は、その場合無党派の人物を充てる意向を示している。

上院は来年1月上旬に行われるジョージア州の決選投票で、民主党、共和党のどちらが過半数を握るかが決まる。その結果はバイデン氏が誰を指名するのか、また誰が上院で過半数の賛同を得られるのかに影響しそうだ。ウォーレン氏、サンダース氏とも進歩派のスターだが、共和党や一部の民主党の穏健派からは支持を得るのが難しい可能性がある。

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