退院のトランプ大統領、ホワイトハウス前でマスク外す

（ＣＮＮ） トランプ米大統領は５日、新型コロナウイルス感染症で入院していた首都ワシントン郊外のウォルター・リード米軍医療センターを退院し、専用ヘリコプターでホワイトハウスに戻った。バルコニーで立ち止まり、記者団の前でマスクを外してみせた。

事情に詳しい関係者２人がＣＮＮに語ったところによると、本人は４日中の退院を希望したが、医師団の説得で断念していたという。

専属のコンリー医師は記者団に、トランプ氏は退院の基準を全てクリアしていると語った。解熱から７２時間が経過し、血中酸素濃度も正常だとしたうえで「完全に回復したとはいえないが、現在の状態なら安全に帰宅できる」との見方を示した。

一方で、トランプ氏が検査で最後に陰性判定を受けていた時期や、肺のＣＴスキャンの結果については、プライバシーの保護を理由に公開を避けた。

コンリー氏によると、トランプ氏の治療には抗ウイルス薬「レムデシビル」が使われ、６日もホワイトハウスで投与される予定。ステロイド薬「デキサメタゾン」も引き続き処方されている。

トランプ氏は５日午後のツイートで「トランプ政権の下で大変良い薬と知識が開発された」と強調したものの、同氏が受けた治療には、まだ一般の患者に使えない治験段階の薬も含まれている。

ホワイトハウスでは５日、新たにマクナニー報道官が検査で陽性判定を受けた。同氏のスタッフ２人を含め、政権内部ですでに十数人の感染が確認されている。

だがコンリー氏は、トランプ氏がホワイトハウスに戻った後、スタッフの感染を防ぐための具体的な対策にほとんど言及していない。