サメをベビーカーで誘拐、容疑者逮捕で無事保護 米水族館
(CNN) 米テキサス州サンアントニオの水族館で、飼育していたネコザメが盗まれる事件が起きた。容疑者は盗んだサメをベビーカーに乗せて連れ去っていたが、警察に見つかって逮捕され、サメはこのほど、無事に水族館へ戻った。
盗まれたのは体長約40センチのメスのカリフォルニアネコザメで、スタッフの間では「ミス・ヘレン」と呼ばれて親しまれていた。
事件が起きたのは7月28日。水族館によると、容疑者は1時間以上も水槽の周辺を行ったり来たりしながら機会をうかがっていたといい、計画的な犯行だったとみられる。
通報を受けた警察は30日、大量の海洋生物を飼育していた男の自宅を捜索した。この男のガレージや自宅の中は、水族館そのもののような状態だったといい、盗まれたサメも無事だった。
水族館が公表した防犯カメラの映像には、男2人と女1人が乳児を連れてベビーカーを押しながら館内を歩き回る様子が映っていた。タッチプールの前に来ると、1人の男がかがんで網で水槽から何かをすくい上げ、そのまま立ち去った。もう1人の男はその後を追い、女は乳児を連れて歩き回っていた。
男2人は濾過(ろか)室に侵入して、バケツに入っていた消毒用の漂白剤を濾過装置にあけ、そのバケツにサメを入れて、ベビーカーに乗せて運び出した。
事態に気付いたスタッフが漂白剤の流出を食い止めたため、被害の拡大は防ぐことができたという。