エルサレムは「イスラエルの首都」、トランプ米大統領が宣言
ワシントン(CNN) 米国のトランプ大統領は6日、エルサレムをイスラエルの首都と認め、在イスラエル米大使館を現在のテルアビブからエルサレムに移転する計画を発表した。この宣言が中東情勢の不安定化を招き、和平合意の展望が揺らぐ事態が懸念されている。
トランプ大統領はホワイトハウスで演説し、「我々はついに、自明だったことを確認した。エルサレムはイスラエルの首都だ。これは現実を認めたもので、それ以上の何物でもない。これは正しいことでもある」と強調した。
中東和平交渉については、米政権が20年以上、エルサレムへの大使館移設を見送ってきた経緯を踏まえ、「20年以上の猶予を経ても、イスラエルとパレスチナの恒久的な和平合意に近付くことはできない。全く同じやり方を繰り返して、違う結果あるいはより良い結果が出ると考えるのは愚行だ」と断言した。
大使館のエルサレム移設は、大統領選でトランプ氏が掲げた公約だった。
だがトランプ大統領はこの日の宣言で、同地域の同盟国の反対を押し切ってでも公約の実現を優先する姿勢を鮮明にした。
その決定は和平プロセスを阻むだけでなく、ただでさえ不安定な中東情勢をさらに脅かす恐れもある。