オピオイド蔓延、トランプ氏が非常事態を宣言 米

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トランプ氏、「オピオイド蔓延に終止符を」

ワシントン(CNN) 米国で処方鎮痛剤「オピオイド」の乱用が蔓延(まんえん)している問題で、トランプ米大統領は26日、ホワイトハウスで演説し、公衆衛生上の非常事態を宣言した。「われわれはオピオイドの蔓延に終止符を打つ世代になることができる」としている。

トランプ氏は演説の中で、オピオイドの蔓延について「公衆衛生上の国家的な非常事態だ」と言及。「今起こっているような事態は誰も見たことがない」と指摘した。

そのうえで、「米国民として、この状況が続くのを容認することはできない。薬物中毒の災厄からわれわれの地域社会を解放すべき時が来た」などと述べた。

トランプ氏はまた、さらなる取り締まりの必要性を強調。メキシコとの国境に壁を建設する自身の計画を、違法薬物の米国流入を阻止するための取り組みと結び付けた。「米国内のヘロインの90%は国境の南から流入している」と述べ、国境の壁建設がこの問題の解決に大きく資するとしている。

ただ一部の専門家は、オピオイドがもともと鎮痛剤として米国内で医師から処方されるものであることを踏まえ、この問題に対処するうえでの国境の壁の有効性について懐疑的な見方を示している。

トランプ氏はこの数カ月、資金拠出や規模の面でより幅広い命令である国家非常事態の宣言を検討していた。ただトランプ氏は今回、ハーガン厚生長官代行に対し、公衆衛生法に基づく公衆衛生上の非常事態を宣言するよう指示した。

米国では1999年以来、オピオイドの過剰摂取による死者数が4倍に増加した。2000年から15年にかけては、50万人以上が薬物の過剰摂取で死亡。この大半がオピオイド絡みだった。

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