「我々を監視しているのは間違いない」というニューマン少佐の言葉通り、中国海軍はこの日の偵察飛行の間だけでも8回にわたり、P8に対して領空から出るよう通告した。
これに対して米軍側は一貫して、P8は国際空域を飛行していると繰り返す。
この応答にいら立って、1度は「こちら中国海軍。出て行け!」という反応が返って来た。
この空域は軍だけでなく民間の航空機も飛行する。米デルタ航空のパイロットが同じ周波数を使って民間機であることを伝えると、無線通信の相手は「中国海軍」と名乗り、デルタ機はそのまま飛行を続けた。
建設作業が進むほど、中国海軍の米軍機に対する警告の頻度や攻撃性は高まると米軍司令官は予想する。
ファイアリー・クロス礁やミスチーフ礁では埋め立てや建設の作業が盛んに進められている様子が見えた。「毎日こんな様子だ。週末も働いているのだろう」とパーカー大佐は話している。