米最高裁、個人献金の上限を撤廃の判断
ワシントン(CNN) 米連邦最高裁は2日、5対4の賛成多数で個人から連邦選挙に立候補する政治家への献金について上限を撤廃する判断を下した。
撤廃が決まったのは、大統領選・下院選と中間選挙の間の2年間につき、個人から複数の政治家に献金できる総額の上限。1人の政治家に対する献金上限は今後も維持される。
焦点となったのは、連邦選挙活動法で定められた個人献金の上限が、憲法修正第1条に違反していないかという点だった。憲法修正第1条は、連邦議会が言論や請願の権利を制限する法律を作ることを禁じている。
この決定について共和党のマコネル上院院内総務は「個々の候補や党へのさらなる献金を許すものではなく、憲法が定めた個人の権利を尊重したものだ」と評価。
一方で政治資金制度改革を求める同党のマケイン上院議員は「米政治に対し特定の利益集団が過度の影響力をもつことを制限するために作られた政治資金規正法規の構造を全面的に解体してしまう」と批判している。
米国では2010年に、政治活動委員会(PAC)からの献金に対する規制も緩和されている。