14歳で誘拐、監禁 被害者女性が体験記を執筆 米
スマートさんは命じられるまま起き上がり、ミッチェル受刑者について家を出た。同受刑者は耳元で「物音を立てたり注意を引き付けるようなことをしたりしたら、おまえだけでなく止めに入った者も殺す」とささやいた。
家を出てから何時間も歩いた。スマートさんは途中でミッチェル受刑者に「私をレイプして殺すならここでやって」と声をかけた。「両親には、私が自分の意思で家出したのではないことを知ってほしかったから」だという。しかし同受刑者は「まだレイプしないし、殺しもしない」と答えた。「捕まったら残りの人生を刑務所で過ごすことになるでしょう」と言うと、「分かっている。だが捕まることはない」との返事が返ってきたという。
やがてたどり着いたのは山の中腹のキャンプだった。そこではミッチェル受刑者の妻、ワンダ・バージー受刑者がスマートさんを迎えて抱きしめた。まるで「あなたは私のもの、指図どおりにしなさい」と言っているようだったと、スマートさんは振り返る。
この日から、ミッチェル受刑者による絶え間ない性的虐待が始まった。それから9カ月間、空腹を抱えたまま、果てしなく続く同受刑者の身の上話を聞かされ、1日に何度もレイプされる生活が続いた。飲酒を強要され、嘔吐(おうと)したまま気を失って、汚物まみれで目が覚めたこともある。「これがどん底だと思うたび、さらに悪いことが起きた」という。