その名も「北米のアマゾン」、フロリダの秘境を訪ねる

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「北米のアマゾン」の異名をとるフロリダ州南部の公園は、大自然の魅力であふれている/Alex Holder/Alamy

「北米のアマゾン」の異名をとるフロリダ州南部の公園は、大自然の魅力であふれている/Alex Holder/Alamy

(CNN) 南フロリダを冒険するなら一度は野生のピューマ亜種を見てみたいものだが、遭遇するのは至難の業だ。

フロリダパンサーと呼ばれるこのピューマ亜種は、推定個体数が130頭未満という米国で最も絶滅が危惧されている動物の1種で、現在は南フロリダでしか見られない。そしてこのパンサーは、主に沼地、湿地帯、ジャングルの密林に生息するため、追跡が非常に難しい。

そのため、今年1月にフロリダ在住のエズラ・バン氏が1日に5頭のパンサーと遭遇し、4頭のパンサーの家族のビデオ撮影に成功すると、そのうわさはマイアミで一気に広まった。

フロリダ在住のエズラ・バン氏が、希少なフロリダパンサーのビデオ撮影に成功/Ezra Van
フロリダ在住のエズラ・バン氏が、希少なフロリダパンサーのビデオ撮影に成功/Ezra Van

元捜索救助隊員のバン氏は5年もの間、パンサーと遭遇した事実を明らかにするとともに、その足跡や最近殺された証拠、現地での移動パターンなどの調査結果を詳細に記録した。

その結果、今年の1月13日に、フロリダのファカハッチー・ストランド保護区州立公園内の適切な場所、適切な時間にパンサーを待ち伏せすることができた。

本や映画の題材に

ファカハッチー・ストランド保護区州立公園は1974年に創設され、当初はあまり注目されなかったが、94年にこの公園から最も貴重な種類のランを大量に持ち出した密採者が捕まり、脚光を浴びた。

このニュースが世間の注目を集め、スーザン・オーリアンのベストセラー本「The Orchid Thief」やニコラス・ケイジ主演の映画「アダプテーション」(2002年)の題材になった。

その後、同公園への訪問者数はわずかに増加したが、その効果は長続きしなかった。ファカハッチーはフロリダ最大の州立公園だが、現在は南フロリダで最も訪問者数の少ない州立公園の1つだ。

「北米のアマゾン」「北米のランの都」として知られるファカハッチーは、複雑な歴史を持ち、多様な外来種が生息し、教育プログラムが充実し、さまざまなハイキングが楽しめ、そしてもちろん、数々の有名な事件が発生した場所でもある。この公園はまさに、南フロリダ最大の「穴場」かもしれない。

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