地底に眠る超巨大火山「スーパーボルケーノ」、地球を脅かす可能性
ワイオミング州イエローストーン国立公園(CNN) 訪れる人を圧倒せずにはおかない米イエローストーン国立公園。間欠泉が空中高く吹き上がり、地熱で温められた温泉は別世界のような青緑色を放つ。周囲にそびえる山々は野生生物の宝庫でもある。
しかしこの美しい国立公園の地底には、米国土の広範に甚大な被害をもたらし、地球全体を変えてしまうほどの威力を秘めた超巨大火山「スーパーボルケーノ」が眠る。
人類はまだ、その噴火の規模を体験したことはない。イエローストーンのスーパーボルケーノが最初に噴火したのは210万年前。その規模は、1980年に57人の死者を出した米セントヘレンズ火山噴火の少なくとも2万5000倍だったとされる。さらに130万年前と64万年前にも別の2つのスーパーボルケーノが超巨大噴火を起こした。
スーパーボルケーノは普通の火山のように円錐形の山の山頂に噴火口があるのではなく、前回の巨大噴火で地面が吹き飛ばされてできたカルデラと呼ばれる広大な窪地で形成されている。ユタ大学イエローストーン火山観測所のボブ・スミス所長は、活火山が集中する地形を表現する言葉としては、スーパーボルケーノよりも「ホットスポット」と呼ぶ方がふさわしいと解説する。